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ペットボトルからペットボトルは出来ない?? 水平リサイクルが加速するワケ

・現在、国内におけるペットボトルのリサイクル率、どのくらいかご存じですか?

・2021年、国内のリサイクル率は88.5%で、推進協議会が目標とする「85%以上の維持」を上回っており、世界基準で見ても非常に高い数字です。

・回収されたペットボトルは、新しいプラスチック製品に生まれ変わり、ペットボトルは環境不可が少ない。と思いたいとことですが…日本では、回収したペットボトルを含むプラスチックの約60%を熱回収という形で燃やしており、これを「サーマルリサイクル」と呼びます。そのため、環境先進国からは、日本がやっていることは、リサイクルではないと言う声があるのです。

・サーマルは熱を意味する英単語で、サーマルリサイクルを訳せば熱回収と言うことになります。何が熱回収かと言いますと、プラスチックごみを焼却炉で燃やし、その熱エネルギーを発電などに使う仕組みで、簡単に言いますと、ゴミを利用した火力発電なのです。

・一方、私たちがイメージしているペットボトルからペットボトルを作るのは、ケミカルリサイクルと言い、廃プラスチックを化学的に分解し、化学原料として再生するリサイクル方法です。理想的に聞こえるケミカルリサイクルですが、分子レベルの分解が必要のため、資金もエネルギーも、大掛かりな施設も必要なのが難点。

そのため、日本ではケミカルリサイクルの割合は、わずか4%に止まっています。

・そこで、現在進められている動きとして、使用済み製品を同じ製品として半永久的に生まれ変わらせる「水平リサイクル」である「ボトルtoボトル」の考えが求められています。

・使い終わったペットボトルを家庭で洗う方も多いと思いますが、水平リサイクルでは、中身の洗浄やラベルを外すといった分別作業が必要で、家庭ゴミは回収品質が良いのですが…課題は公共の場で集められた事業系の品質向上。

・そこで、今年の秋から、世界一の台数を誇る日本の自動販売機では、全国統一仕様の新機能リサイクルボックスを展開する予定。全国清涼飲料連合会では、2030年までに水平リサイクル率50%を目指すと宣言しています。

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