高校生の物理の履修率に関し、1970年代、高校生の9割以上が物理を履修したのに対し、現在ではわずか2割になった。
なぜか??一人の理由として大学入試対策の問題。
文系志望の受験生の多くは、理論的な理解を必要とする「物理、化学」を敬遠して、暗記で対応できる「生物、地学」を選択する傾向が強まった。
学生にとってサイエンスは、問題を解決する学問ではなく、現象面とその用語を頭脳に叩き込む「暗記物」になっている。
昨年、気象学でノーベル物理学賞を受賞された真鍋博士によると高校レベルでの教育を見直し「サイエンスを暗記物で済ませてしまう」若者を無くすことが急務ではないかとのこと。
「サイエンスが暗記物」となり、長い間日本社会に多くの問題を残しており、文系と理系によるサイエンスの理解が大きく離れ、その結果として、1980年代以降、日本が「より高いテクノロジーの水準」へと進むチャンスで、政府も企業も正しい判断ができなかったという問題が発生。科学技術における現在の日本の競争力後退の一因という見方もあり。
ちなみに、京都大学の研究グループによると、平均所得で、文系より理系が高く、得意科目による平均所得は、物理が681万円とトップとなった。
以下、地学647万円、化学620万円、生物549万円。
調査で有所得者約1万人の平均所得は552万円。
うち、理系出身者は637万円、文系出身者は510万円で、理系は文系より127万円高い。